あれから10年も この先10年も [雑談]
ハッピハッピー。かハッピーマンデーなのかよく知らないが、
昨日1月14日は成人の日だった。
しかし晴れの門出にふさわしくなく、爆弾低気圧が日本を襲った。
テレビのニュースでは、明らかに壊して見せるためだけに
用意したであろうビニール傘が見事に風の餌食となり、
「ご覧下さい!傘もさせないほどの突風です」
お約束の展開が繰り返し流されていた。
(いや~。違う意味で『荒れた成人式』になったな)
夕食後、膝に乗ってきたハピを撫でながら、
さほどうまく言えていないのにちょっと得意げになっていたら、
小4長女が話しかけてきた。
「ねえとっと!成人式まで、ちょうど半分だよ私!」
「あ、そうか~もう10歳だもんなお前」
「アルはその時10歳になるよね!」
「そうだな~。じゃあ、その頃には…」
続きを言いかけて、言葉を飲み込んだ。
ハピが静かにこちらを見つめている。
「…」
10年後。
今13~12歳のゴモ、ハピ、びぃびはおそらく、もうこの世には居ないだろう。
いや、ヘタをすれば自分自身が何らかの理由で居なくなっているかもしれない。
そうか。
「娘たちが成長する」とは、そういうことでもあるんだ…。
「早く大人になりたい?」
「ん~、わかんないけど、着物は着てみたい!」
「よし、じゃあとっと頑張って漫画描いて、振袖買ってやるよ!」
「わーい、やったー」
「私も着物欲しい!」
次女が物欲トークに参戦して、なんとなくこの話を終えた。
そして、翌朝。
仮眠前に風呂に入っていると、扉をガリガリとひっかく音が。
少し開けてやると、ハピが中に入ってきた。
ハピは珍しく、水場を怖がらない猫だ。
湯船の淵に登り、ちょこんと腰掛け何をするでなくそばに居る。
「…12年も一緒にいれば、人間と猫が会話できるようになったっていいのになあ」
娘たちも猫が大好きだ。
美味しいものいっぱい食べて、いっぱい寝て、いっぱい遊んで、いっぱい甘えて。
今は「その時」のことは考えずに、できる限りの愛を注ごう。